スーパーの粉もの売り場でよく見かける
おからパウダーと
大豆粉。
どちらも「大豆」からできているのに、
見た目や使い道が少しずつ違います。
でも、
その違いがよく分からない…
そんな声もよく聞かれます。
今回はこのふたつの特徴を比べながら、
食べ方や向いているレシピまで
暮らしに役立つ視点でご紹介します。
毎日の料理やお菓子づくりに
ぜひ取り入れてみてくださいね。
おからパウダーと大豆粉の違いとは?
まずは2つの粉の基本的な違いを
ざっくりまとめてみましょう。
項目 | おからパウダー | 大豆粉 |
---|---|---|
原材料 | 豆腐を作る際の おからを乾燥 |
大豆をまるごと粉砕 |
見た目 | 白っぽく、ふわっと軽い | 黄色〜薄茶色、しっとり |
水分吸収力 | とても高い | やや低め |
香り | クセが少なく淡白 | 炒った大豆の香ばしさ |
用途 | 混ぜてふくらましに 汁物のとろみなど |
生地・衣に使うなど |
おからパウダーは豆腐を作るときの副産物で、
「搾ったあと」の大豆が原料。
一方の大豆粉は、
丸ごとの大豆を粉にしていて、
素材の栄養をそのまま含んでいます。
見た目・質感・香りの違い
触ってみると、
おからパウダーはふわふわで軽く、
水分をすぐ吸い込みます。
パン粉に近い質感で、
スプーンで押すとサラサラ崩れます。
それに対して
大豆粉はしっとり感があり、
やや粘度を感じる質感。
香りも異なり、
おからパウダーは
ほぼ無臭に近い控えめさ。
大豆粉は
香ばしい大豆の香りがふわっと立ちます。
見た目が似ていても、
水分量や加熱後の食感が異なるため、
レシピはそれぞれ向き不向きがあります。
おからパウダーに向いている使い方
おからパウダーは、
水分をしっかり吸収する性質を活かした
使い方がぴったりです。
① ハンバーグやつくねのつなぎに
パン粉の代わりに使うことで、
ふんわりやわらかな仕上がりになります。
鶏ひき肉や野菜とも相性がよく、
冷めてもおいしいのがポイントです。
② 汁物・スープに混ぜる
とろみをつけたり、
ほのかなコクを加えたいときにおすすめ。
味噌汁に少し混ぜるだけでも、
やさしいとろみが出て食べごたえが増します。
③ お菓子づくりにも
ホットケーキや蒸しパンなどにも使えます。
水分量は多めにして、
少しずつ加えるのがコツです。
おからパウダーは
「乾燥状態で混ぜる→あとで水分を足す」
という流れが◎。
大豆粉に向いている使い方
大豆粉は、
しっとり・コクのある仕上がりになるのが特徴です。
① パンやクッキーの生地に
小麦粉と混ぜて使うと、
香ばしくて噛みごたえのある食感に。
生地がしっとりまとまりやすいので、
パンや焼き菓子づくりに最適です。
② 唐揚げや天ぷらの衣に
片栗粉や小麦粉の代わりに、
大豆粉を衣として使う方法もあります。
揚げると軽い仕上がりになり、
香ばしい風味も引き立ちます。
③ ソースやディップに混ぜる
とろみを出したり、
ちょっとしたコク出しに使うのも◎。
マヨネーズや味噌、練りごまとも相性がよく、
野菜のディップにも使えます。
粉の香りを活かしたいときは大豆粉がぴったり。
炒ることでさらに香ばしさが引き立ちます。
使うときの注意点
どちらも便利な食材ですが、
水分調整には注意が必要です。
おからパウダーは吸水力が高いので、
少しずつ水分を加えて調整しましょう。
大豆粉はしっとりまとまる一方で、
粘りが強すぎると重くなりやすいです。
⚠ 注意
分量の目安がない場合は
①まず少量から
②水分を後で調整
を心がけましょう。
結局どっちを選べばいい?
おからパウダーも
大豆粉も
それぞれの良さがあります。
どちらを使うかは、
作る料理や自分の好みに合わせて
決めるのがポイントです。
こんな人にはおからパウダー
✔ パン粉の代わりに使いたい
✔ 軽めのとろみをつけたい
✔ 淡白な味わいが好み
✔ 吸水性が高い粉が使いやすい
こんな人には大豆粉
✔ 香ばしさを活かしたい
✔ パンや焼き菓子の風味を大事にしたい
✔ 衣やとろみにコクを出したい
✔ 生地にしっとり感がほしい
両方をストックしておく
のもおすすめ。
使い分けで料理の幅が広がります。
料理以外にも活躍
実はどちらの粉も、
料理以外の使い道があります。
① おからパウダーは湿気取りにも
吸水力が高いため、
冷蔵庫の隅に置いて
天然の乾燥剤
としても使われます。
② 大豆粉は香りの演出に
少量をフライパンで炒って香りを立てれば、
お茶うけやトッピングにも使えます。
大豆粉を炒った香りは
きなこに近い香ばしさ。
焼き芋やおもちとも相性抜群です。
あとがき
どちらも「大豆」がベースですが、
作り方や特徴の違いによって
それぞれの活躍シーンがあります。
特別なものではなく、
身近にある材料で
ちょっとだけ暮らしが心地よくなる。
そんな感覚で、
おからパウダーや大豆粉を
食卓に取り入れてみてください。
今日のごはんが、
すこしだけやさしくなるかもしれません。
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